外国人介護士の給料は、在留資格ごとの相場と「日本人と同等以上」の原則を押さえれば判断を誤りません。本記事では、介護業界50周年、3,000名以上の外国人財受け入れ実績を誇る株式会社ASCare(アスケア)が、現場経験に基づき、月給・手取り・手当・昇給まで具体的に整理して解説します。
外国人介護士の給料相場はどれくらい?
外国人介護士の平均的な月給の目安
技能実習生は月給17万〜20万円前後、特定技能1号は21万〜25万円前後、在留資格「介護」は24万〜35万円前後が目安とされています。
ただし、これはあくまで相場であり、実際には地域・施設形態・夜勤の有無・資格手当・処遇改善加算によって上下します。
採用する側は「安く雇えるか」ではなく、どの在留資格の人材に対して、どのレベルの賃金を提示すべきかを考えることが重要です。
働く側の外国人介護士は、母国へ仕送りをする場合が多いため、手取り額がどれくらいあるのかを重要視しています。
まず押さえるべき「日本人と同等以上」の原則

外国人介護士の給与設定で最も重要なのは、日本人と同等以上の報酬が必要という点です。
特定技能を含む外国人材は、「外国人だから安く雇ってよい」わけではなく、同じ仕事をする日本人と比べて不合理に低い賃金にすることはできません。
この原則を外すと、法令違反のリスクがあるだけでなく、採用辞退や早期離職にもつながります。
逆に言えば、外国人介護士の採用では、相場に合った給与設計と、夜勤手当・資格手当・処遇改善加算を含めた待遇設計が、定着率を左右する重要なポイントになります。
在留資格別に見る外国人介護士の給料比較
外国人介護士の給料は、在留資格ごとに大きく異なり、技能実習生<特定技能1号<在留資格「介護」<EPA介護福祉士の順で高くなる傾向があります。採用側は「安く雇う」ではなく、在留資格に応じた適正な給与設計を前提に考えることが重要です。
技能実習生の給料相場
技能実習生の月給は、総支給で18万円〜20万円程度が一般的な相場です。そこから社会保険料や住居費などが差し引かれるため、手取りは15万円前後になることが多いとされています。
技能実習は「技能を学ぶこと」が主目的の制度であるため、特定技能や在留資格「介護」と比べると給与水準は低めになりやすいです。ただし、最低賃金以上であることは当然必要で、地域の賃金水準や施設の待遇との整合性も求められます。令和9年4月1日に育成就労制度が運用開始されます。育成就労制度 | 出入国在留管理庁
特定技能「介護」の給料相場
特定技能「介護」は、総支給で21万円〜25万円程度が目安です。実際には夜勤の有無や処遇改善加算の支給額によって差が出ますが、手取りは15万円〜17万円前後(日勤のみの場合)になるケースが多いです。
特定技能の報酬は、同じ業務に従事する日本人職員と同等以上でなければならないため、施設によっては正職員と同等の給与設定が基本になります。
在留資格「介護」の給料相場
在留資格「介護」は、月給25万円以上となるケースが少なくありません。資格手当や夜勤手当が加わると、さらに高い給与になることもあります。
この在留資格は介護福祉士国家資格を取得して働く前提のため、日本人介護士と同等の報酬が求められるのが基本です。現場では、正職員として扱われることが多く、キャリアや資格に応じて昇給もしやすい傾向があります。
EPA介護福祉士候補者・介護福祉士の給料相場
EPA介護福祉士候補者の賃金は、受入れ施設・地域・経験・夜勤回数・各種手当などによって異なります。EPA制度上、候補者には日本人介護職員と同等以上の報酬を支払うことが求められており、一律の月給相場が定められているわけではありません。
介護福祉士国家試験に合格して介護福祉士として就労する場合も、給与は施設の賃金規程や本人の経験・役割により決まります。資格手当などが設けられている事業所では、候補者時代より待遇が上がることがあります。
EPAでは、日本語学習や国家試験対策の支援が制度化されている一方、長期定着には賃金やキャリアパス、生活支援を含めた受入れ側の工夫が欠かせません。
在留資格ごとに給料が違う理由
在留資格ごとに給料が違う主な理由は、制度の目的・求められるスキル・資格の有無・担う業務範囲が異なるためです。技能実習は「技能習得」が目的で、特定技能は即戦力としての就労、在留資格「介護」やEPAは国家資格を持つ介護福祉士としての就労が前提になります。
また、特定技能・EPA・在留資格「介護」では、日本人と同等以上の報酬が基本ルールです。一方で、技能実習は最低賃金以上であることが前提となるため、制度上の違いが給与水準に反映されます。
外国人介護士の給料は日本人と比べて高い?安い?

結論として、外国人介護士の給料は「外国人だから安い」ではなく、法律上は日本人と同等以上が原則です。実際の現場では、在留資格や資格の有無によって水準が変わるため、「安い・高い」よりも職務内容に見合った適正な給与かで見る必要があります。
法律上は「日本人と同等以上」が必要
特定技能や在留資格「介護」では、同じ業務に従事する日本人職員と同等以上の報酬を支払うことが求められます。技能実習でも、最低賃金以上であり、かつ同種の業務に従事する日本人と不合理な差がないことが前提です。つまり、外国人介護士を低賃金で雇う設計は基本的にできません。 この原則があるため、採用する側は「外国人向けに安い給与を提示する」のではなく、日本人職員の賃金体系を基準に整える必要があります。
実際の現場で差が出るポイント
現場で給与差が生まれるのは、在留資格・資格保有・夜勤の有無・手当の設計が違うからです。たとえば、技能実習は総支給18万〜20万円前後、特定技能は21万〜25万円前後、在留資格「介護」は25万円以上のケースがあり、EPAや介護福祉士資格保有者はさらに高い帯になりやすいです。
また、夜勤回数が多い職場、資格手当が厚い職場、処遇改善加算をしっかり還元している職場では、同じ在留資格でも給与は上がります。
給与差が問題になるときに起こること
給与差が不適切だと、まず採用辞退や早期離職が起こりやすくなります。さらに、同じ仕事をしている日本人より明らかに低い賃金設定は、制度面の審査で問題になったり、職場内の不公平感を生んだりします。
特に外国人介護士は、日本で長く働く前提で来ている人が多いため、給与が低すぎると「この職場では将来が見えない」と判断されやすいです。結果として、採用コストをかけても定着せず、経営上の損失につながります。
採用担当者が注意すべき給与設定
採用担当者が見るべきなのは、安く雇えるかどうかではなく、定着するかどうかです。最低限、次の点は確認が必要です。
給与・待遇の確認チェックリスト
外国人介護人材の採用・受入れ時は、給与だけでなく手当や生活費、将来の待遇改善も確認しましょう。
外国人介護士の給与は、単なる人件費ではなく、採用の成否と定着率を左右する重要な投資です。適正な給与設計ができれば、優秀な人材を確保しやすくなり、長期的には離職率の低下にもつながります。
外国人介護士の給料に含まれるもの・含まれないもの

外国人介護士の給料は、手当や一時金を含めて確認することが重要です。介護職の給与は、基本給・手当・一時金で構成されるのが一般的で、夜勤手当や処遇改善手当、通勤手当などが月収を大きく左右します。
基本給
基本給は、毎月安定して支払われる給与の土台です。厚生労働省の調査では、介護職員の平均給与額は基本給、手当、一時金を合わせて示されており、給与を考える際はこの内訳を分けて見る必要があります。
外国人介護士の求人でも、基本給が低くて手当で見かけ上の月給を高くする形ではなく、基本給と各種手当のバランスが取れているかを確認することが大切です。
夜勤手当
夜勤手当は、採用条件の魅力や実際の月収を左右する重要な項目です。基本給だけではなく、夜勤1回当たりの手当額、想定する月間夜勤回数、深夜割増賃金の取扱いを明示しましょう。夜勤回数によって月収は大きく変動するため、求人票では「夜勤手当を含む想定月収」とその算定条件を併記すると、応募者が待遇を正確に理解しやすくなります。採用前の説明では「夜勤を開始する目安」「夜勤に入るための研修・要件」「想定される夜勤回数」を具体的に伝えましょう。
資格手当
資格手当は、介護福祉士、実務者研修、介護職員初任者研修などの保有資格に応じて支給する手当です。金額や対象資格は法人ごとに異なります。介護福祉士資格を取得した外国人介護士に対し、資格手当や昇給を設けることで、専門性に応じた処遇と長期定着を後押しできる場合があります。
処遇改善加算
介護職員等処遇改善加算は、介護現場で働く人材の処遇改善を目的として、介護サービス事業所に算定される加算です。加算による収入は、事業所が賃金改善に充てることが求められており、介護職員の給与・手当・賞与・一時金などに反映される場合があります。
実務上、処遇改善による賃金改善の反映方法は事業所によって異なり、月例の手当として支給するケースのほか、賞与や一時金として支給するケースもあります。求人票や雇用条件通知書では、処遇改善に関する手当の月額、賞与・一時金への反映の有無、支給条件を分けて確認することが重要です。
採用側は、処遇改善に関する支給方法や想定額、支給条件をできる限り明示すると、応募者の待遇に対する理解を促し、入職後の認識違いを防ぎやすくなります。
賞与・住宅手当・通勤手当
賞与は、年間収入を左右する大きな要素です。外国人介護士の求人でも、賞与は年2回が一般的とされる一方、施設によって支給の有無や金額に差があります。
住宅手当は、月1万〜3万円程度の例があり、寮や社宅の支援がある場合は実質的な負担が軽くなります。通勤手当は、交通費の全額または一部支給が一般的で、こちらも実質手取りに影響します。
採用側は「日本人と同等以上」の原則を踏まえ、基本給・手当・一時金の構成を明確に示すことが信頼につながります。
地域や施設形態で給料はどう変わる?

外国人介護士の給料は、都市部ほど高く、地方ほどやや低い傾向があります。さらに、施設形態によっても差があり、特別養護老人ホームや老健は比較的高め、グループホームはやや抑えめになりやすいです。
都市部と地方の給与差
都市部は人材需要が高く、物価や家賃も高いため、介護職の給与水準が上がりやすいです。東京都や神奈川、大阪、愛知などでは、月給が25万円を超える求人も珍しくありません。
一方、地方では月給22万〜24万円前後にとどまるケースがあり、都市部との差は数万円出ることがあります。ただし、地方は家賃や生活費が安いため、手取り後の生活感覚では必ずしも不利とは限りません。
特別養護老人ホーム・老健・グループホームでの違い
施設形態によっても給料は変わります。一般的には、特養と老健は比較的高く、グループホームはやや低めの傾向です。
特別養護老人ホームは、要介護度が高く夜勤もあるため、給与が高めになりやすいです。
介護老人保健施設は、医療的ケアとの連携が多く、手当が充実している職場では収入が上がりやすいです。
グループホームは少人数ケアが中心で働きやすい一方、給与はやや抑えめになることがあります。
求人票作成のチェックポイント
求人票で確認したいのは次の点です。
介護職の給与・手当チェックリスト
求人票や面接で給与条件を確認する際は、基本給だけでなく、夜勤手当・資格手当・賞与・各種手当をまとめて確認しましょう。
| 確認 | チェック項目 | 確認したい内容 |
|---|---|---|
| 基本給はいくらか | 月給の内訳を確認し、基本給と固定手当を分けて把握する。 | |
| 夜勤手当はいくらか | 1回当たりの支給額、通し夜勤・ショート夜勤での違い、深夜割増賃金の扱いを確認する。 | |
| 夜勤は月に何回あるか | 平均的な夜勤回数、入職後に夜勤を開始する目安、夜勤回数の上限や変動の有無を確認する。 | |
| 資格手当・処遇改善手当 | 対象となる資格、月額手当の金額、処遇改善に関する手当が月例給与・賞与・一時金のどこに反映されるかを確認する。 | |
| 賞与の有無と支給実績 | 賞与の有無、支給回数、前年度実績、算定の基準となる金額を確認する。 | |
| 住宅手当・通勤手当 | 支給対象、上限額、距離・居住形態などの支給条件を確認する。 | |
| 手取り額はどれくらいか | 総支給額から社会保険料・税金などを差し引いた概算手取り額を確認する。 |
ポイント:「月給○万円」だけで判断せず、夜勤回数や各種手当を含む給与の内訳、支給条件、入職後の夜勤開始時期まで確認すると、入職後の認識違いを防ぎやすくなります。
同じ「月給25万円」でも、基本給が高い求人と手当でかさ増ししている求人では中身が違うため、内訳の確認が重要です。外国人介護士の採用では、条件の見え方が悪いと信頼低下や辞退につながるので、給与条件はできるだけ明確に示す必要があります。
外国人介護士の手取りはいくら?生活できるのか
外国人介護士の手取り額は、社会保険料や税金などを差し引くため、総支給額の約8割前後が一つの目安です。たとえば、月給20万円の場合は手取り17万~18万円前後、月給25万円の場合は20万円前後となるケースがあります。
ただし、手取り額は扶養状況、住民税、社会保険料、各種手当などによって変動します。生活費に加え、母国の家族へ毎月仕送りをしている人もいるため、採用時には給与の総額だけでなく、手取りの目安や家賃・光熱費などの負担も含めて説明すると安心です。
社会保険料・税金でどれくらい引かれるか
外国人介護士も日本人と同様に、健康保険・厚生年金・雇用保険への加入が必要で、さらに所得税や住民税も控除されます。一般的な控除額は月2万〜4万円前後で、給与水準や住民税の有無によって変わります。
40歳以上になると介護保険料も加わるため、同じ額面でも手取りはやや下がります。そのため、「月給○万円」という表示を見るときは、何が天引きされるかまで確認する必要があります。
採用担当者が失敗しない外国人介護士の給料設定

外国人介護士の給料設定で失敗しないためには、安く雇う発想をやめて、同等以上の待遇を前提に設計することが重要です。給与が相場より低いと、応募が集まりにくいだけでなく、早期離職や内定辞退にもつながりやすくなります。
安く雇う発想が失敗につながる理由
外国人だからといって給与を抑えようとすると、同じ仕事をしている日本人職員との比較で不公平感が生まれます。日本の介護現場では、同じ業務に対して国籍で賃金差をつける考え方は受け入れられにくく、結果として採用後の不満や定着率低下を招きます。
また、給与を下げて人件費だけを削ろうとすると、求人の魅力が下がり、優秀な人材ほど他の職場を選びやすくなります。短期的なコスト削減より、長く働いてもらえる条件づくりの方が、結果的に安定した運営につながります。
相場より低いと起こりやすい問題
相場より低い給与設定では、まず応募数が減ることが起こりやすいです。さらに、内定後に条件の違いが分かると辞退されやすく、採用活動のやり直しが増えてしまいます。
入職後も、給与への不満は離職になりやすく、教育コストや採用コストが無駄になりやすいです。す。
採用コストと給与のバランス
採用コストは、広告費や紹介料だけでなく、面接対応、在留手続き支援、研修、定着フォローまで含めて考える必要があります。給与を少し下げて固定費を抑えても、早期離職が増えれば、再採用でかえって高くつきます。
そのため、採用コストを抑えたいなら、給与を削るよりも離職を防ぐ設計に予算を回す方が合理的です。夜勤手当、資格手当、住宅支援などを適切に組み合わせると、月給の見え方を整えながら、実質的な魅力を高められます。
定着率を高める給与設計の考え方
定着率を高めるには、基本給を低くしすぎず、手当で調整しすぎないことが大切です。基本給が極端に低いと、賞与や昇給の伸びしろが小さくなり、将来性が見えにくくなります。
加えて、夜勤や資格取得、リーダー業務など、努力が給与に反映される仕組みを明確にすると、長期就業の動機になります。住居支援や通勤手当も含めて設計すると、手取りの実感が改善し、生活の安定につながります。
外国人介護士の給料に関するよくある質問

技能実習生の給料は最低賃金でよい?
技能実習生でも、最低賃金以上の支払いが必要です。介護の仕事は労働基準法や最低賃金法の対象で、地域別最低賃金を下回る給与設定はできません。
さらに、実際の求人では最低賃金ぴったりではなく、生活できる水準を意識した設定が求められます。
特定技能の給料は日本人と同じにしないといけない?
特定技能の外国人介護士は、同じ業務に従事する日本人職員と同等以上の報酬が原則です。
国籍だけを理由に低く設定することはできず、地域の相場や職務内容を踏まえて、日本人と同じか、それ以上の条件にする必要があります。
賞与がなくても問題ない?
賞与は必須ではありませんが、ないと年収が伸びにくく、求人の魅力も下がりやすいです。
介護業界では年2回の賞与がある職場も多く、賞与の有無は応募者が重視しやすいポイントです。賞与なしの場合は、基本給や各種手当で納得感を出す工夫が必要です。
夜勤なしでも採用できる?
夜勤なしでも採用は可能です。
ただし、夜勤がない分だけ夜勤手当がつかないため、給与はやや低めになりやすいです。日勤専従でも、基本給や資格手当、処遇改善手当が十分なら採用につながるケースはあります。
給与以外で魅力を高める方法はある?
給与以外でも、住居支援、通勤手当、資格取得支援、日本語学習支援、研修制度などで魅力を高められます。
特に外国人介護士は、生活基盤の安定やキャリアアップの見通しを重視しやすいため、手取り額だけでなく「働き続けやすさ」を示すことが効果的です。
まとめ

外国人介護士の採用では、給与だけでなく、資格取得支援と日本語学習支援をセットで整えることが定着と戦力化の鍵になります。ASCareは、紹介料0円・管理費25,000円で導入しやすく、入国前の介護研修から入社後の日本語、介護技術、介護福祉士受験対策まで一貫して伴走する点が強みです。さらに、オンライン授業や教材、問題集、動画コンテンツを活用し、働きながら学び続けやすい環境も整えています。特に、介護福祉士の取得を最終ゴールに据えた教育設計は、外国人材のキャリア形成を後押しし、施設側にとっても長期定着と採用効率の向上につながります。外国人介護士の採用を成功させるには、「採って終わり」ではなく、「育てて残す」仕組みづくりが重要です。
特定技能外国人の受け入れについてお困りの方は、ASCareへご相談ください。施設ごとの状況を確認し、受け入れ条件の整理から必要な手続き、採用後の支援体制づくりまで、実務に即してサポートします。
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