特定技能外国人を介護分野で受け入れる場合、受け入れ機関は介護分野における特定技能協議会の制度を理解し、必要な手続きを適切に進める必要があります。
特に、協議会の入会証明書には有効期間があるため、期限前の更新が重要です。また、令和8年9月1日以降、配属予定事業所の登録・追加時に提出する書類の運用も変更されています。
本記事では、介護業界50周年、3,000名以上の外国人財受け入れ実績を誇る株式会社ASCare(アスケア)が、現場の知見と実績データをもとに監修・執筆。特定技能介護の協議会について、加入の必要性や手続き、入会証明書の更新方法、提出書類の変更点を分かりやすく解説します。
※制度や提出書類は変更される場合があります。実際の手続きでは、協議会システム上の最新案内を確認してください。
特定技能介護の協議会とは?
協議会の目的
介護分野における特定技能協議会は、特定技能外国人を適正に受け入れ、介護現場で適切に就労できる環境を整えるための仕組みです。
主な役割は次のとおりです。
・介護分野における特定技能制度の適正な運用
・受け入れ機関への情報提供
・関係機関との連携
・受け入れ状況や課題の把握
・外国人介護人材が安心して働ける環境づくり
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_000117702.html
登録支援機関との違い
協議会と登録支援機関は、役割が異なります。
| 項目 | 協議会 | 登録支援機関 |
|---|---|---|
| 主な役割 | 制度の適正運用や情報共有を行います。 | 特定技能外国人への支援を行います。 |
| 主な対象 | 受入れ機関、関係機関などです。 | 特定技能外国人と受入れ機関です。 |
| 生活支援 | 個別の生活支援が中心ではありません。 | 生活、相談、日本語学習などの支援を行います。 |
| 手続き | 入会証明書の発行など、協議会に関する手続きがあります。 | 支援計画に基づいて支援を実施します。 |
登録支援機関へ支援を委託する場合でも、受入れ機関として必要な手続きや責任がなくなるわけではありません。
登録支援機関へ支援を委託する場合でも、受け入れ機関として必要な手続きや責任がなくなるわけではありません。登録支援機関の選び方については、以下の記事が読まれています。
登録支援機関との違い

受け入れ機関には加入手続きが必要
介護分野で特定技能外国人を受け入れる場合、受入れ機関は協議会への手続きを行う必要があります。手続き方法や必要書類、入会証明書の取り扱いは申請内容によって異なる場合があるため、最新の案内を確認してください。介護分野で特定技能外国人を受け入れる場合、受け入れ機関は協議会への加入に関する手続きを行う必要があります。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_28131.html
登録支援機関に任せればよい?
登録支援機関が手続きをサポートすることはありますが、受け入れ機関側でも次の点を確認することが大切です。
| 確認 | 確認項目 | 確認内容 |
|---|---|---|
| 受入れに向けて、協議会への必要な入会手続きが完了しているかを確認する。 | ||
| 初回は1年間、更新後は4年間の有効期間があるため、期限切れがないかを確認する。 | ||
| 入会証明書に登録されている受入事業所情報と、実際の配属予定事業所が一致しているかを確認する。 | ||
| 有効期限の4か月前から更新手続きが可能なため、更新時期と必要書類を事前に確認する。 | ||
| 法人情報・事業所情報・外国人情報に変更があれば、速やかに情報更新を行う。 |
「登録支援機関に任せているから大丈夫」と考えず、施設側でも情報を管理しましょう。
ASCareは、介護業界50年以上の登録支援機関です。自社開発の教育コンテンツ込み・管理費25,000円・紹介料0円の仕組みで、入国後の日本語学習や介護技術の習得、さらに介護福祉士の取得まで伴走しています。
協議会の入会証明書とは?
入会証明書は、介護分野における特定技能協議会の構成員であることを証明する書類です。受入機関の法人情報や登録済みの受入事業所情報が記載され、特定技能外国人を受け入れる前の手続きや在留申請に関係します。
特定技能外国人の受け入れや在留手続きに関係する重要な書類となるため、次の情報を管理しておく必要があります。
☑入会証明書の発行日
☑有効期間
☑登録されている法人情報
☑登録されている事業所情報
☑更新手続きの時期
☑事業所追加・変更時の対応
入会証明書の更新方法
有効期間が経過する前に更新する
入会証明書は、有効期間が経過する前に更新手続きを行う必要があります。
更新手続きが遅れると、特定技能外国人の受け入れや在留手続きに影響する可能性があるため、期限を確認しながら余裕を持って進めましょう。更新時には協議会に登録されている特定技能外国人情報や受入事業所情報もあわせて更新しましょう。
更新ボタンが表示される時期
協議会システム上では、入会証明書の有効期間が終了する4か月前になると、更新ボタンが表示されます。
更新時期になったら、協議会システムへログインし、画面上の更新ボタンを確認してください。
更新手続きの流れ
更新手続きは、一般的に次の流れで進めます。
- 協議会システムへログインする
- 入会証明書の有効期間を確認する
- 更新ボタンをクリックする
- 画面上で必要書類を確認する
- 必要書類を準備する
- システム上で書類を提出する
- 更新後の入会証明書を確認・保管する
必要書類は、更新時の登録内容や事業所の状況によって異なる可能性があります。更新ボタンが表示されたら、システム上の案内に従って手続きを進めてください。
令和8年9月1日から提出書類の運用が変更
令和8年9月1日より、配属予定事業所の登録・追加手続きにおける提出書類が変更されました。
令和8年8月31日までに必要だった書類
令和8年8月31日までは、配属予定事業所の登録・追加手続きの際に、受入れ予定事業所ごとに次の2点を提出する必要がありました。
・事業所の指定通知書
・介護分野における業務を行わせる事業所の概要書
令和8年9月1日以降に必要な書類
令和8年9月1日以降は、受入れ予定事業所ごとに事業所の指定通知書の1点のみ提出する運用へ変更されています。
なお、事業所の新規追加がない場合は、本変更に伴う追加の手続きは不要です。
事業所の指定通知書
これまで提出が必要だった「介護分野における業務を行わせる事業所の概要書」は、提出不要となりました。
| 手続き時期 | 提出書類 |
|---|---|
| 令和8年8月31日まで | 事業所の指定通知書、事業所の概要書 |
| 令和8年9月1日以降 | 事業所の指定通知書のみ |
協議会への加入・更新手続きで準備する情報
手続きを円滑に進めるため、次の情報をあらかじめ整理しておきましょう。
法人・事業所に関する情報
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 法人名 | 運営法人の正式名称を記載します。 |
| 法人所在地 | 法人の主たる事務所の所在地を記載します。 |
| 事業所名 | サービスを提供する事業所の名称を記載します。 |
| 事業所所在地 | 事業所の所在地を都道府県名から記載します。 |
| 介護サービスの種類 | 提供している介護サービスの種類を記載します。 |
| 事業所番号 | 介護保険事業所番号を記載します。 |
| 担当者名 | 書類作成や連絡対応を行う担当者名を記載します。 |
| 担当者の連絡先 | 電話番号やメールアドレスなど、連絡可能な情報を記載します。 |
受け入れに関する情報
| 項目 | 記載内容 |
|---|---|
| 受け入れ予定人数 | 特定技能外国人の受け入れを予定している人数を記載します。 |
| 配属予定事業所 | 特定技能外国人を配属する予定の事業所名を記載します。 |
| 特定技能外国人の雇用予定 | 特定技能外国人を雇用する予定があるかどうか、雇用の概要を記載します。 |
| 登録支援機関の名称 | 支援を委託する登録支援機関の正式名称を記載します。 |
| 登録支援機関の担当者 | 登録支援機関で対応する担当者の氏名を記載します。 |
| 雇用開始予定日 | 特定技能外国人の雇用を開始する予定日を記載します。 |
事業所追加時に必要な書類
令和8年9月1日以降、配属予定事業所を新たに登録・追加する場合は、受入れ予定事業所ごとに「事業所の指定通知書」を提出します。
申請前に、事業所名や所在地などの情報が、システムへの入力内容と一致しているか確認しましょう。
更新手続きでよくある注意点

有効期間を確認していない
入会証明書の更新は自動ではありません。有効期間を把握していないと、更新時期を逃す可能性があります。
法人本部や採用担当者が、次のような方法で管理すると安心です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入会証明書の有効期限を一覧化する | 入会証明書の有効期限を確認し、一覧で管理できるようにします。有効期間は初回1年、更新後は4年です。 |
| 期限の4か月前に通知する | 有効期限の4か月前から更新手続きが可能なため、期限が近づいたら早めに通知する運用にします。 |
| 担当者を明確にする | 更新管理を行う担当者を決め、確認・通知・提出の対応責任を明確にします。 |
| 更新完了後の証明書を保管する | 更新後に発行された入会証明書を確認し、紛失しないよう適切に保管します。 |
事業所追加の有無を確認していない
更新時には、登録されている事業所に変更がないか確認しましょう。
新しい配属予定事業所を追加する場合は、指定通知書の提出が必要です。一方、新規追加がない場合は、今回の変更に伴う追加手続きは不要です。
古い提出書類を準備している
令和8年9月1日以降は、事業所追加時に提出する書類が変更されています。
「事業所の概要書」も準備してしまうと、不要な作業が増える可能性があります。申請時点の協議会システム上の案内を確認し、最新の提出書類を準備しましょう。
登録情報に変更がある
次のような変更がある場合は、更新手続きとあわせて確認が必要です。
| 変更内容 | 整理した内容 |
|---|---|
| 法人名の変更 | 法人名が変更された場合は、協議会申請システム上の登録情報を新しい法人名に更新します。必要に応じて変更届出書と添付書類を提出します。 |
| 事業所名の変更 | 事業所名が変更された場合は、協議会申請システム上の事業所情報を新しい名称に更新します。必要に応じて変更届出書と添付書類を提出します。 |
| 事業所の移転 | 事業所が移転した場合は、所在地を新しい住所に更新します。必要に応じて変更届出書と添付書類を提出します。 |
| 担当者の変更 | 担当者が変更された場合は、担当者名や連絡先を新しい情報に更新します。必要に応じて変更届出書と添付書類を提出します。 |
| 事業所の追加 | 新たに受入れ予定の事業所がある場合は、当該事業所情報を協議会申請システムに登録し、事前に入会証明書への反映を受けます。 |
| 事業所の削除 | 登録済みの事業所が閉鎖した場合は、当該事業所の情報を削除します。 |
| 共通対応 | 入会申込書に係る内容に変更が生じた場合は、変更届出書及び添付書類を事務局へ提出します。 |
変更内容によって必要な手続きが異なる可能性があるため、早めに確認してください。
特定技能外国人を受け入れる際に必要な準備
協議会への加入や入会証明書の更新は、受け入れに必要な手続きの一部です。実際に外国人介護人材を受け入れるには、次の準備も重要です。
雇用条件を整える
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 日本人職員と同等以上の報酬を設定する | 外国人労働者の報酬は、日本人職員と同等以上となるように設定し、賃金の決定方法や実際の支給額が分かるように説明します。 |
| 労働時間・休日・休暇を明確にする | 始業・終業時刻、休憩時間、時間外労働の有無、休日、休暇などの労働条件を具体的に明示します。 |
| 社会保険・労働保険の手続きを行う | 雇用保険、労災保険、健康保険、厚生年金保険などの加入手続きを行い、本人に制度内容や給付手続を分かりやすく説明します。 |
| 雇用契約の内容を本人が理解できるよう説明する | 雇用契約書や雇用条件書の内容を、本人が理解できる言語で丁寧に説明し、内容を十分に理解・納得したうえで手続きを進めます。 |
入職後の教育体制を整える
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 施設のルールを説明する | 施設内で守るべきルールを、具体的で分かりやすい言葉で説明します。必要に応じて、図やイラストを使って伝えます。 |
| 介護記録や申し送りの方法を教える | 介護記録の書き方や、申し送りで伝えるべき内容・順序を説明し、正しく共有できるように指導します。 |
| 事故防止・感染症対策を指導する | 転倒防止やヒヤリハット対応、手洗い・消毒・マスク着用などの感染症対策を、現場で実践できるように教えます。 |
| やさしい日本語や図解を活用する | 難しい表現を避け、やさしい日本語や図解、イラストを用いて、理解しやすい形で説明します。 |
| 指導担当者を決める | 教育や説明を担当する職員をあらかじめ決め、指導内容に一貫性を持たせます。 |
現場職員への説明を行う
外国人材の受け入れを成功させるには、受け入れ前に現場職員へ説明することが大切です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 受け入れの目的 | 受け入れの目的を全職員で共有し、本人が安心して働けるようにするとともに、施設全体で支える体制をつくります。 |
| 担当する業務 | 担当する業務内容と業務範囲を明確にし、指示系統が分かるように整理します。 |
| 指導方法 | 業務内容や手順を分かりやすく伝え、マニュアルや日々の声かけを活用しながら段階的に指導します。 |
| コミュニケーション上の注意点 | やさしい言葉を使い、文化や考え方の違いを踏まえて丁寧に伝えます。必要に応じて確認を重ね、誤解を防ぎます。 |
| 困った場合の相談先 | 困ったときにすぐ相談できる担当者や窓口を決めておき、ひとりで抱え込まない体制を整えます。 |
| 施設全体で支える体制 | 受け入れを一部の担当者だけの業務にせず、職員全体で役割を分担しながら支援します。 |
特定技能介護の協議会に関するよくある質問

入会証明書はいつ更新できますか?
協議会システム上で、有効期間の4か月前になると更新ボタンが表示されます。表示後、必要書類を確認して更新手続きを行います。
入会証明書の有効期間が過ぎた場合はどうなりますか?
入会証明書は有効期間が過ぎる前に更新する必要があります。更新の案内は、有効期間の4か月前に法人へメールで届きますので、更新ボタンが表示されたら早めに手続きを進めてください。
もしメールに気づかず更新を忘れて有効期間が切れてしまっても、特段の罰則はないようです。ただし、在留カード更新の際には入会証明書が必要になるため、在留カードの更新手続きの前に、入会証明書の更新を済ませておくことが大切です。
令和8年9月1日以降、事業所追加時に必要な書類は何ですか?
受入れ予定事業所ごとに「事業所の指定通知書」を提出します。これまで必要だった「介護分野における業務を行わせる事業所の概要書」は提出不要となりました。
【重要】介護分野における特定技能協議会 提出書類の変更について(令和8年9月1日付) | 国際厚生事業団 外国人介護人材支援部
事業所の追加がない場合、何か手続きは必要ですか?
今回の提出書類の運用変更に伴う追加手続きは不要です。ただし、入会証明書の更新時には、協議会システム上の最新案内を確認してください。
登録支援機関に更新を任せられますか?
登録支援機関が手続きをサポートできるかどうかは、契約内容によって異なります。誰が申請や書類準備を担当するのか、あらかじめ確認しましょう。
協議会の更新だけで受け入れを継続できますか?
協議会の入会証明書更新は重要な手続きですが、それだけで受け入れに関するすべての要件を満たすわけではありません。
在留資格、雇用契約、支援計画、事業所要件なども、継続して適切に管理する必要があります。
まとめ|入会証明書は期限前に更新し、最新の提出書類を確認しましょう

特定技能介護の協議会に関する重要なポイントは次のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 入会申請の基本手順 | 協議会申請システムで入会申請を行い、受入れ予定の事業所ごとに必要書類を提出します。手続きはオンラインで行います。 |
| 入会申請時の必要書類 | 事業所の指定通知書と、介護分野における業務を行わせる事業所の概要書等(分野参考様式第1-2号)を提出します。 |
| 入会証明書の発行 | 事務局の確認完了後、通常2週間程度で入会証明書が発行されます。 |
| 在留諸申請時の提出書類 | 地方出入国在留管理局への在留諸申請では、「介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書」と「協議会入会証明書」の写しを提出します。 |
| 外国人情報の登録 | 受け入れた日から4か月以内に、協議会申請システムで外国人情報を登録します。 |
| 最新案内の確認 | 制度や提出書類は変更されることがあるため、申請時点の最新案内を確認します。 |
特定技能外国人の受け入れ準備や協議会の手続き、入会証明書の更新についてお困りの方は、ASCareへご相談ください。施設ごとの状況を確認し、受け入れ条件の整理から必要な手続き、採用後の支援体制づくりまで、実務に即してサポートします。
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