介護人材の確保が難しさを増すなか、採用を決めてから受け入れ準備を始めると、協議会への入会や在留申請に時間がかかり、就労開始が遅れるおそれがあります。貴施設・事業所で外国人材の採用を検討しているなら、候補者の要件確認や必要な手続きを早めに把握しておくことが大切です。本記事では、介護業界で50年以上にわたり3,000名以上の外国人材受け入れ実績を持つ株式会社ASCare(アスケア)が、公式情報に基づき、受け入れ準備から申請、就労開始後の対応までをわかりやすく解説します。
特定技能「介護」のビザ申請前に受け入れ条件を確認する
申請準備を始める前に、受け入れ予定の事業所と候補者が要件を満たしているか確認しましょう。採用を進めた後に条件を満たさないとわかった場合、申請や就労開始の予定に影響する可能性があります。
受け入れ予定の介護事業所が対象か確認する
まず、事業所の指定状況やサービス種別を確認し、特定技能外国人を受け入れられる事業所かを確認します。
介護分野では、受け入れ機関が協議会に入会するだけでなく、受け入れ予定の事業所情報が登録された入会証明書を取得する必要があります。法人としてすでに入会していても、採用予定の事業所が証明書に登録されているとは限りません。
事業所の追加や変更がある場合は、在留申請の前に協議会へ必要な手続きを行いましょう。
受け入れ人数と雇用条件を確認する
介護分野では、事業所単位で受け入れ可能な人数に上限があります。採用予定人数だけでなく、常勤介護職員数など、人数枠の確認に必要な情報を整理してください。算定方法や対象となる職員の範囲は、申請前に最新の公的資料で確認することが大切です。
雇用条件も事前に整えます。特定技能外国人の報酬は、同等の業務に従事する日本人と同等以上とする必要があります。業務内容、勤務時間、報酬、勤務場所などを雇用契約に明確に記載しましょう。
候補者が特定技能「介護」の要件を満たすか確認する
候補者について、介護技能評価試験、日本語試験、介護日本語評価試験などの合格状況を確認します。
日本語要件は、原則として国際交流基金日本語基礎テストまたは日本語能力試験N4以上に加え、介護日本語評価試験への合格が必要です。技能実習2号を良好に修了した場合など、経歴によって試験が免除されることがあります。ただし、免除の対象は修了した職種・作業や本人の経歴によって異なります。履歴書だけで判断せず、修了証明書や試験結果などの書類を確認してください。
特定技能「介護」に必要な資格・要件については以下の記事が読まれています。
特定技能「介護」のビザ申請前に協議会へ入会する
介護分野で特定技能外国人を受け入れる法人は、地方出入国在留管理局で在留諸申請を行う前に、「介護分野における特定技能・育成就労協議会」へ入会し、受け入れ予定事業所の情報が登録された入会証明書を取得する必要があります。入会手続きと事業所情報の登録は、在留申請に先立って進めましょう。
協議会への入会申請と事業所情報の登録を行う
協議会の申請システムから入会申請を行い、受け入れ予定事業所の情報を登録します。厚生労働省の案内では、事務局の確認完了後、通常2週間程度で入会証明書が発行されるとされています。ただし、申請内容の確認状況によって変わるため、採用スケジュールには余裕を持たせてください。
入会申請では、受け入れ予定事業所ごとに必要書類を準備します。提出書類は事業所の状況によって異なる場合があるため、申請時に協議会の最新案内を確認しましょう。
入会証明書の有効期限と登録事業所を確認する
在留申請に使う入会証明書は、受け入れ予定事業所が登録された有効期限内のものである必要があります。
申請前に、証明書の有効期限と事業所の記載内容を確認しましょう。証明書に登録されていない事業所で受け入れる場合は、事前に事業所情報の登録が必要です。有効期間や更新方法についても、協議会の最新案内で確認してください。
特定技能「介護」のビザ申請は候補者の居住状況で異なる

在留申請の種類は、候補者が海外にいるか、日本国内に在留しているかによって異なります。採用候補者の現在の居住地と在留資格を確認し、該当する手続きを選びましょう。
海外から採用する場合は在留資格認定証明書を申請する
海外にいる候補者を採用する場合は、受け入れ機関が在留資格認定証明書交付申請を行います。基本的な流れは次のとおりです。
- 雇用契約と支援計画を整える
- 介護分野の協議会への入会など、必要な受け入れ準備を行う
- 在留資格認定証明書交付申請を行う
- 証明書の交付後、候補者へ送付する
- 候補者が在外公館で査証を申請する
- 査証発給後に入国し、「特定技能」の上陸許可を受けてから就労を開始する
在留資格認定証明書の申請と、在外公館で行う査証申請は別の手続きです。査証発給後も、入国時に上陸許可を受ける必要があります。審査期間は個別の状況によって異なるため、就労開始日から逆算して準備してください。
日本国内の候補者を採用する場合は在留資格変更を申請する
留学生や技能実習生など、日本国内にいる候補者が特定技能として働く場合は、原則として在留資格変更許可申請を行います。
必要書類は、候補者の現在の在留資格や経歴によって異なります。申請前に本人の在留カードや在留状況を確認し、最新の提出書類一覧に沿って準備しましょう。特定技能への変更許可を受ける前に、特定技能として就労を開始することはできません。
特定技能で働く人を採用する場合も新しい受け入れ先の手続きを確認する
他の受け入れ機関で特定技能として働いている人を採用する場合は、新しい雇用契約や支援体制を整え、転職に伴う在留資格変更許可申請を行います。
介護分野では、新しい受け入れ事業所が協議会の入会証明書に登録されているかも確認してください。在留資格変更の許可を受ける前に、新しい受け入れ先で就労を開始することはできません。本人の状況に応じて必要な手続きを確認し、許可後に就労を開始できるよう日程を調整しましょう。
特定技能「介護」の在留申請に必要な書類を準備する
必要書類は、海外から呼び寄せる場合と国内在住者を採用する場合で異なります。また、候補者の経歴や受け入れ機関の状況によって追加書類が必要になることもあります。
申請区分に応じた在留申請書類を用意する
海外から採用する場合は在留資格認定証明書交付申請、国内在住者の場合は在留資格変更許可申請など、申請区分に応じた書類を準備します。
一般的には、受け入れ機関に関する書類、雇用契約に関する書類、候補者の試験合格や経歴を証明する書類などが必要です。必要書類は個別の状況によって異なるため、申請前に出入国在留管理庁の最新の提出書類一覧を確認してください。
介護分野の協議会に関する書類を添付する
介護分野の在留申請では、「介護分野における特定技能外国人の受入れに関する誓約書」と、協議会入会証明書の写しを提出します。入会証明書は、受け入れ予定事業所の情報が記載された有効期限内のものを用意してください。
雇用契約と支援計画の内容に不一致がないか確認する
雇用契約書、雇用条件書、支援計画書などを照合し、業務内容、報酬、勤務場所、支援内容が実際の受け入れ体制と一致しているか確認します。
書類の記載漏れや不一致があると、追加資料の提出などが必要になる場合があります。提出前に複数人で確認するなど、施設内のチェック体制を整えておくと安心です。
ASCare(アスケア)では、介護施設の運営を50年以上続けてきた経験と、3,000人以上の外国人財受け入れ実績をもとに、教育から紹介、定着までを一気通貫でサポートしています。外国人財の受け入れに不安があれば、まずは現状をお聞かせください。
在留資格の許可後に就労開始までの準備を進める

在留資格の許可が出たら、すぐに勤務を始めるのではなく、就労開始可能日や入国後の準備を確認します。雇用契約上の勤務開始日と、在留資格上の就労可能時期が一致しているかを確認してください。
在留資格の許可と就労開始可能日を確認する
海外から採用する場合は、査証の発給や入国後の在留カード交付を確認します。国内在住者の場合は、在留資格変更の許可後に特定技能として就労を開始します。
申請中の就労可否は、本人の在留資格や状況によって異なります。判断に迷う場合は、就労開始前に出入国在留管理庁などへ確認しましょう。
生活オリエンテーションと職場の受け入れ準備を行う
住居、交通、行政手続き、生活ルール、相談窓口など、就労開始前後に必要な支援を準備します。職場では教育担当者や相談窓口を決め、業務手順、記録、申し送り、緊急時の対応をわかりやすく伝えましょう。
外国人材本人だけに適応を求めるのではなく、受け入れる職員にも支援体制や役割を共有することが、円滑な受け入れにつながります。
特定技能「介護」制度の仕組みと受け入れ条件をわかりやすく解説した記事はこちらです。
就労開始後は協議会への登録と支援を続ける

在留資格の許可や就労開始で手続きが終わるわけではありません。協議会への外国人情報の登録や、支援計画に基づく支援を継続します。
受け入れ後4か月以内に協議会へ外国人情報を登録する
特定技能外国人を受け入れた後は、協議会の申請システムで外国人情報を登録し、必要書類を提出します。登録期限は、受け入れた日から4か月以内です。
在留申請前に行う協議会への入会と、受け入れ後に行う外国人情報の登録は別の手続きです。担当者を決め、期限を管理しましょう。
支援計画に基づく支援を継続する
特定技能1号の外国人材には、支援計画に基づく支援が必要です。支援を自社で実施するか、登録支援機関へ委託するかを検討します。
支援を委託した場合も、雇用主として本人の状況を把握し、必要な情報を共有することが大切です。生活面や職場での困りごとを早めに把握できるよう、相談しやすい窓口を設けましょう。
在留期間更新や雇用状況の変更を管理する
在留期間の満了日を把握し、更新申請に必要な準備を早めに始めます。雇用条件や受け入れ事業所に変更がある場合は、在留関係の届出や協議会への手続きが必要か確認してください。
特定技能協議会については以下の記事が読まれています。
特定技能「介護」のビザ申請で起こりやすいミスと対策
申請の順番や書類の確認を誤ると、手続きのやり直しや就労開始の遅れにつながることがあります。よくあるミスを事前に把握し、採用担当者と現場責任者で情報を共有しましょう。
協議会への入会前に在留申請を進めてしまう
介護分野では、在留諸申請の前に協議会への入会と事業所情報の登録が必要です。候補者の採用が決まってから慌てて手続きを始めるのではなく、候補者選定と並行して準備しましょう。
入会証明書に受け入れ予定事業所が登録されていない
法人として協議会に入会済みでも、受け入れ予定の事業所が証明書に登録されていない場合があります。申請前に、証明書の記載内容と有効期限を確認してください。
候補者の試験免除や就労開始時期を誤って判断する
候補者の経歴だけで試験免除を判断せず、修了証明書などの根拠書類を確認します。また、在留資格の許可前に就労を開始しないよう、採用担当者と現場責任者で申請状況を共有しましょう。
特定技能「介護」のビザ申請・在留手続きに関するよくある質問
特定技能「介護」のビザ申請はどこに提出しますか?
在留資格認定証明書交付申請や在留資格変更許可申請など、申請内容に応じて地方出入国在留管理官署へ申請します。申請方法や提出書類は変更されることがあるため、申請前に出入国在留管理庁の最新情報を確認してください。
海外から採用する場合と国内から採用する場合で申請は違いますか?
基本的な申請は異なります。海外から呼び寄せる場合は在留資格認定証明書交付申請、国内在住者の場合は在留資格変更許可申請を行います。候補者の状況によって必要書類が異なるため、個別に確認しましょう。
特定技能「介護」のビザ申請から就労開始までどのくらいかかりますか?
協議会の手続き、書類準備、在留申請の審査などにかかる期間は、申請内容や個別の状況によって異なります。一律の期間を前提にせず、希望する就労開始日から逆算して余裕を持って準備してください。
登録支援機関に委託すればビザ申請もすべて任せられますか?
支援業務の委託範囲と、在留申請書類の作成・提出に関する対応範囲は分けて確認する必要があります。委託契約の内容を確認し、必要に応じて在留申請を扱う専門家へ相談しましょう。
特定技能「介護」のビザ申請は手続きの順番と期限管理が重要

特定技能「介護」のビザ申請では、受け入れ事業所と候補者の要件確認、協議会への入会、雇用契約と支援計画の準備、在留申請、就労開始後の登録・支援を順番に進めます。
特に、協議会への入会は在留諸申請の前に必要であり、受け入れ後は4か月以内に外国人情報を登録する手続きがあります。担当者と期限を明確にし、申請前後の手続きを漏れなく管理しましょう。
制度や必要書類は変更される可能性があります。実際に申請する際は、厚生労働省や出入国在留管理庁の最新情報を確認してください。
ASCareは、紹介会社ではなく、訪問入浴介護を50年以上手がけてきた介護事業者です。だからこそ、制度の説明だけでなく、現場で本当に必要な支援の形をご提案できます。支援スタッフも介護現場の経験者が対応するため、日々の相談も安心してお任せいただけます。紹介料は0円。まずは無料の資料請求から、お気軽にご相談ください。
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